Kaji Lab

KAJI LABORATORY

正式な研究室名は行動情報科学研究室です.行動をセンシングし,行動をデザインする研究室です.
スマートフォン等の各種センサを用いた屋内位置推定・行動認識技術の追求と,それに基づいた人間拡張や行動変容に資するシステムの実現を目指します.

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M2のharuki(井上晴稀)です. 本来は高知でやる予定だったDICOMO2020ですが,リモート発表で「列車の到着時間案内アプリの実用性向上」を発表しました.

井上晴稀, 梶克彦, 列車の到着時間案内アプリの実用性向上, マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2020)シンポジウム, 3A-3, pp.346-353, 2020.

発表概要

列車に乗ったときに,列車内でアプリケーションを開くと,自動で乗客の乗っている列車を推定して,到着時間を乗客に提示するスマートフォンアプリケーションです. アプリケーション自体は,DICOMO2019で発表しています. 何も情報を入れることなく,アプリケーションを起動するだけで到着時間の情報が得られるのが,このアプリケーションの特徴です. DICOMO2019では,列車を推定するのに大幅な時間がかかっていた問題点がありました. そのため,今回のDICOMO2020では,列車の推定にかかる処理時間の短縮を,精度を保ちつつ行う目的で処理の変更を提案・実装しました.

感想

学会発表はこれで3回目なので,緊張はしましたが初回ほど緊張するほどではありませんでした. 質疑応答で思うように応答できなかった部分があるので,そこは少し反省しています. これからの発表のときは,しっかりとアプリケーションやシステムの思想をしっかり答えられたら良いなと思っています. 本当は高知に行きたかったのですが,今回はリモート発表になってしまったのは残念でした. 今までの発表はすべて対面方式での発表だったので,リモート発表は初めて行いました. 聴いている人が見えないのは,緊張が少しほぐれた分,「しっかり聴いていただいているんだろうか」という若干の心配もありました. しかし,無事に終えてよかったです.リモートならではの楽しみ方もできたと思います. ただ,やはり温泉には行きたかったです. 今度夏に一人で旅行に行きます…

あと,今回の発表でヤングリサーチャー賞をいただきました. 指導してくださった先生,研究室のみなさん,ありがとうございました.

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今年1月に出版された四ツ谷 昂亮さん筆頭の論文が,情報処理学会東海支部の学生論文奨励賞を受賞しました. 四ツ谷さんは平成31年度の卒業生(修士)です.

Kosuke Yotsuya, Katsuhiro Naito, Naoya Chujo, Tadanori Mizuno, Katsuhiko Kaji. Method to Improve Accuracy of Indoor PDR Trajectories Using a Large Number of Trajectories. Journal of Information Processing, Vol.28 (2020) Pages.44-54.

大学のNEWSにも掲載されています.

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M2の宮脇雄也です. 情報処理学会アクセシビリティ研究会へ投稿した論文が「2019年度学生奨励賞」を頂いたのでご報告させていただきます.

発表した研究

宮脇雄也,梶克彦,こだわり行動からの切替促進システムによる長期支援と支援者への効果,情報処理学会研究報告,Vol.2020-AAC-12,2020.

研究概要

発達障がい児は定型発達児に比べ,行動の切替が苦手である. 特にこだわり行動から,別の行動へ切り替える切替行動が苦手であるという特性がある. この特性は,発達障がい児が日常生活を送る上で大きな課題となる. また,社会生活を送る上で,切替行動の習得が必要である.切替支援時の支援者の負担も大きな課題となる. 多くの支援者は,切替負荷の低減や精神面でのフォローを必要としている. 本研究では,こだわり行動から切替促進システムを家庭内での支援に導入し,約2年間実施した. その結果より,提案支援の対象者・支援者双方への効果と課題を考察した. 対象者の変化を記録し,切替支援の難しさと支援装置の効果をそれぞれ分析し,実験期間終了後に支援者へのアンケートを実施した. これにより,切替難度の低い切替支援において継続による効果が確認できた. また,家庭内での支援への関わり方を向上させる効果も確認できた.

感想

コロナウイルスの影響で発表はできませんでしたが,学生奨励賞をいただくことができました. 修士最後の学会でしたので残念ですが,とても嬉しいです. また,コロナウイルスの影響でブラジルでの研究をすすめることもできました. コロナウイルスの影響は計り知れないですが,悪いことだけではないと感じます.

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2月12日に修士2年生の修論発表会,2月13日に学部4年生の卒論発表会が行われました. 梶研からは修士生3名,学部生7名(5グループ)がそれぞれ発表しました.


2月12日は,修士2年生の修論発表会が行われました. 修士生3名が,学部卒業から2年間の研究成果を発表しました.


2月13日は,学部4年生の卒論発表会が行われました. 学部生7名(個人発表4名,グループ発表3名)が,学部3年生の配属から2年間の研究成果を発表しました.

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B4の安藤弘晃です. 第82回情報処理全国大会にて「FA機器間の相互作用モデルを用いた異常検知の基礎検討」について発表しましたので報告します.

研究概要

機器の保守管理には,長時間の安定動作を保証できる高信頼性が求められる. 現在,一般的なFA機器の保守管理法として,FA機器の故障を発見してから対処を行う事後保全がある. しかし,この手法では故障した機器の交換や修理が終わるまで製品の生産ができなくなる問題がある. また,故障時期や故障原因の予測もできないため,意図しない保全コストがかかってしまう.

FA機器の長時間動作のためには,異常を事前に知らせることのできるシステムが必要となっている. そのための保守管理法として,打音・動作音・目視等の人手によってのチェックやFA機器の様々な場所にセンサを取り付けて,センサ値を読み取るという手法が用いられる. しかし,人の判断に依存している部分が大きく,異常を発見する手法が確立されていない.

また,人のヒューリスティックスに頼らず,機械学習を用いて異常検知をする予防保全の研究がある . この研究では,大量のセンサを機器に配置し,取得したデータから機器の異常につながるデータを探し出し,機器の予防保全につなげる手法を提案している. しかし,この手法では大量のセンサを用意し,センサから取得した膨大なデータを処理する必要がある. これではコストがかかり,実装しにくい問題がある.

本研究では,FA機器間の相互作用のモデル化を行い,異常検知や保守管理,製品クオリティの向上といった,より高精度な制御を行うFAシステムの構築を最終目標とする. 最終目標までの第一段階として,本稿では相互作用のセンシング方法とモデル化手法の提案を行う.

感想

コロナが原因で現地開催が中止となり初のオンライン開催ということで貴重な経験ができました. 発表に関してサポートしていただいた梶先生,先輩方,他の先生方,本当にありがとうございました.

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B4の安部誠です. 3月5日~3月7日にオンラインで開催された情報処理学会第82回全国大会において研究発表を行いましたので報告します.

研究概要

近年,位置情報は様々なサービスに活用されています. 我々の研究室では,位置情報を在室者情報として活用した在室管理システム「滞在ウォッチ」を運用しています. 滞在ウォッチでは,利用者がビーコンを携帯し,部屋ごとに設置された受信機によりビーコンを検出して,在室者管理を自動で行っています.

しかし,管理者が状態確認の手法や受信機の停止頻度から状態確認を積極的に行う必要があるのと従来の可視化のみでは不十分な点がありました. そこで,管理コストを削減するために,突発的な停電やエラーで停止する受信機の自動復帰を行う手法,ビーコン点検を利用者自ら行うよう促す通知システムを提案しました.

コミュニケーション促進を実現するために,フロアマップに在室者情報を示す「滞在マップ」の構築,別のアクセス方法として LINE Bot によるアプリ化,利用者が受動的に情報を取得できる通知システムを提案しました.

感想

コロナウイルスの影響でオンラインで発表しました. 初めての学会発表でしたが、LIVE配信をするような手軽な感覚で議論ができました. こういった機会からもオンライン会議が注目させるきっかけになればいいなと思います. 今後は自らの課題を解決する方法としてゲーミフィケーションを用いて,自発的な行動を促す来訪促進や来訪予測などの他の応用法の検討をしていきたいです.

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