位置情報サービス (Location Based Services)

位置情報をベースとしてユーザの行動変容を促す仕組みについて研究するプロジェクトです.ヘルスケアにつながる日常的な歩行を増やすための競争の仕組みや,大学の研究室に来たくなる仕組み,などに取り組んでいます.また,位置情報サービスを持続的に提供するためのエコシステムについても取り組んでいます.

研究内容


BLEビーコンを用いた在室者管理

Wi-Fiとビーコン,受信機を使用した在室管理とそれを可視化する研究である.在室者検出をすることで無人の部屋の省エネ化や出欠管理の自動化,会議室などの空室の把握が簡単になったり,また直接的なコンタクトを取る補助になると考えられる.本研究では研究室の在室者情報をAPI化したものを用い,月または曜日ごとの在室履歴と在室者のフロアマップの作成とその運用を行っている.


二次元フロアマップと歩行空間ネットワークを融合した屋内階層型マップに関する研究

本研究では大学やオフィスビルといった複数の部屋と階層で構成される建物を対象に,屋内位置情報サービスで使用するためのマップの提案を行う.対象環境に適したマップに求められる要素として,複雑な構造の建物でも高い視認性が確保できることや,経路計算及び位置推定結果の表示が可能であることなどが考えられる.提案手法では,二次元フロアマップと歩行空間ネットワークを組み合わせることによりこれらの実現を目標とし,そのマップ構造からこれを屋内階層型マップと呼称する.また,本研究で提案する屋内階層型マップを使用した,屋内ナビゲーションシステムや災害時の建物内避難誘導システムなどへの発展を目指す.


BLEとWi-Fiを併用した不具合推定に基づく多量のBLEビーコン管理に関する研究

BLEとWi-Fiを併用しBLEビーコンの一括管理の研究を行っている.BLEビーコンを一括に管理できるようになると,管理者が1つ1つのビーコンを点検するという作業がなくなりコスト削減につながる.また,ビーコンに不具合が発生した場合でもすぐに対応が可能となるため,運用を止めることなくメンテナンスが可能となる.本研究では事前にBLE及びWi-Fiの電波情報を収集し部屋ごとにモデルを作成し,ユーザから収集した電波情報を部屋モデルと比較し部屋推定後,ビーコンの不具合推定を行いビーコンに不具合が発生していないか推定を行う.不具合が発生している場合は,ビーコンの管理者に不具合が発生している部屋,ビーコン,発生期間が通知され管理者がビーコンを修正しやすいシステムとなっている.


ビーコンパカパカ

この研究は多量に手元にあるBLEビーコンを管理する研究である.BLEビーコンの特徴として,小型や電池駆動,メーカごとに同じ形状などがあげられる.BLEビーコンを配置する前や再配置時に手元に集めた時,同じ形状からどのBLEビーコンがどの識別IDを持っているのラベルなどを貼っていない場合,見た目ではわからなくなる.その時にBLEビーコンを手で覆ったり開いたりすることでBLEビーコンを識別する.BLEビーコンはBLEを採用しているので電波がWi-Fiに比べ弱くなっている.そのため,手などで簡単に電波を変化させることができる.この特性を利用して電波変化をさせることでBLEビーコンを識別する.


乗車中の列車の各駅到着時間を自動表示するスマートフォンアプリケーションに関する研究

列車に乗車してアプリを起動するだけで,乗客の乗っている列車を推定し到着時間情報を提示するアプリケーションの研究である.急いで列車に乗った時,乗客は何の迷いもなく停車している列車に乗車する.今までは乗客が急いで列車に乗ったとき,発車した駅や発車時刻などの列車情報を自らアプリケーションに情報として与え到着時間を調べていた.本研究では,乗客は乗った列車のあらゆる情報を考えずに,アプリケーションを起動させるだけで自動的に乗客の乗っている列車を推定して到着時間情報が提示される.スマートフォンのGPSから取得される現在位置情報と,列車の推定される走行位置から乗客の乗っている列車を推定し,乗客に対し到着時間情報を提示する.


子どもの潜在危険エリアに関する研究

本研究は,子どもにとって不適切である遊び場を発見するにあたっての情報や言葉の定義を行い,定義した情報を取得するための手法とデバイスの作成,デバイスを用いて収集したデータを擬似的に生成できるようモビリティーモデルの構築をした研究である.子どもにとって不適切である遊び場は,主に子どもでは危険と判断される場や,近くに見守り人とされる保護者の存在が無いような場所を指す.そのため,近くに見守り人がいないような遊び場を総称して『潜在危険エリア』と定義した.さらに潜在危険エリアを発見するにあったて子どもの行動データを収集するためビーコンデバイスと,スマートフォンを用いて行った.ビーコンデバイスはGPSモジュールを搭載した位置履歴転送デバイスとなっており,子どもに所持させ定期的に位置情報を保存する.ビーコンデバイスが保存した位置履歴は見守り人が所持するスマートフォンとすれ違った際に,スマートフォンが取得しサーバへと位置履歴を送信する.この位置情報を用いて子どもの潜在危険エリアを発見するためのデータとして活用する.しかし,子どもの行動データを収集するのではなく生成位すれば,コストの削減ができ,データ収集の困難な場所での行動データの取得が可能となる.したがって収集したデータの特徴量をパラメータとしてモビリティーモデルに入力し子どもの行動モデルを構築した.収集した行動データを遊び場で滞在しているものか遊び場へと向かっている移動データなのかの判別制度調査も行った.子どもの行動アルゴリズムは分析で判明した行動パターンを模擬するため,遊びフェーズと遊び場に向かうフェーズの状態遷移で表現している.子どもは最初に向かう遊び場はどこかを決定する.遊び場ごとに魅力度数が設定されておりその魅力度に応じて子どもが向かう確率が変化,次にその遊び場に向かうための最短経路はポテンシャル法を用いて計算,遊び場へ向かい到着次第遊び始め一定時間が過ぎると再び遊び場を決定する.以上が行った研究である.