Research

高度ICT社会における人とコンピュータの関わりを追求する研究室です.特に力を入れているテーマとして「屋内位置推定と位置情報サービス」「インタラクションメディア」が挙げられます. 主な活動の場は情報処理学会のモバイルコンピューティング(MBL),ユビキタスコンピューティング(UBI),ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),音楽情報処理(MUS),コンシューマデバイス&システム(CDS)などの研究会です. 梶研究室では現在以下の5つのプロジェクトに分かれて研究を進めています.

屋内位置推定プロジェクト(POS: Positioning)

屋外のようにGPSを利用できない屋内において,スマホ保持者の位置を推定する研究プロジェクトです.環境に設置されたWi-Fi/BLEビーコンといった電波や残留磁気を用いたり,スマホに搭載されているセンサから相対的な移動を推定したり,その併用によって位置を求めます.屋内歩行センシングデータを収集・統合して建物構造を生成するという研究も行っています.

位置情報サービス(LBS: Location Based Services)

位置情報をベースとしてユーザの行動変容を促す仕組みについて研究するプロジェクトです.ヘルスケアにつながる日常的な歩行を増やすための競争の仕組みや,大学の研究室に来たくなる仕組み等に取り組んでいます.また,位置情報サービスを持続的に提供するためのエコシステムについても取り組んでいます.

モバイルコンテンツデザイン(MCD: Mobile Contents Design)

スマホの普及や高機能化・携帯ゲーム機の普及などに伴って,様々なコンテンツがモバイル環境で楽しめる様になってきました.しかし反面,歩きスマホ・運転中スマホなどによる危険性,イヤホンからの音もれなどによる迷惑性が問題となってきています.人は利己的なもので,これらはマナー啓蒙やルール縛りでは根本解決にはなりません.本プロジェクトでは,センサによる環境認識技術をベースに,コンテンツを適応的に変化させ,コンテンツを楽しむ満足度を下げることなく,同時に危険・迷惑性を低減する手法について検討しています.例えば歩きスマホしているときには弾幕無理ゲーにして自然に歩かなくさせたり,電車乗車中にはゲーム内のBGMや効果音を音もれしにくいものに差し替える等です.

ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI: Human Computer Interaction)

HCIそのものはとても大きなテーマですが,その中でも,「使いたい機能を使いたいときに使えているのか」「その機能は人を拡張するか」に着目して研究を進めているプロジェクトです.スマホの録音・録画機能は非常時の記録としてとても便利ですが,トラブルに巻き込まれた際に通常のスマホ操作ができない可能性があります.そこで,トントンとスマホを叩くと,そのリズムパターンに割り当てられた機能が自動的に実行されるようなシステムを開発しました.また,ハンドグリップをにぎにぎしないと電気オンオフできない,といった一見不便だが継続利用しているうちに身体拡張につながるような仕組みを追求しています.

人工知能(AI: Artificial Intelligence)

特に時系列センシングデータをターゲットにし,未知のデータに対する種別の推定や,異変の予測などに取り組んでいます.本研究室では歩行・行動をスマホでセンシングしたデータや,FA機器(サーボモータなど)の動作の様子をセンシングしたデータ,ネットワーク通信の履歴といった時系列データを取り扱っています.